リスケ（返済猶予）で経営改善を図るためのポイント6つ | 一般社団法人　中小企業支援センター

経営者の皆さん、会社の資金繰りが厳しくなる中、どのように乗り越えていくかを考えたことはありますか？

銀行との交渉で返済額を減らしたり、支払いの猶予を得ることができる「リスケ」という手段を知っておくと、経営改善に大きな助けとなります。

しかし、リスケにはメリット・デメリットがあり、適切なタイミングで行うことが重要です。この記事では、リスケの基本知識や進め方について詳しく解説していきます。

リスケ（リスケジュール）とは、銀行に返済を猶予してもらうことです。

毎月の返済が難しくなった場合、元金返済を減らしたり、返済の一時停止を銀行に依頼することができます。

業績の悪化や取引先の倒産など、予想外の出来事が原因で資金繰りが厳しくなった場合に有効な手段です。

リスケを行うことで資金繰りが改善され、経営者は一時的に返済のプレッシャーから解放されます。

その結果、経営の立て直しに集中することができ、事業の再生に取り組む余裕が生まれます。

リスケには資金繰りを改善する大きなメリットがある一方で、いくつかのデメリットも存在します。

メリット

デメリット

リスケを行うタイミングは非常に重要です。

特に資金不足が3か月以内に予想される場合や、折り返し融資を断られたときがリスケの適時とされています。

早めの対応が重要で、資金が足りなくなる前に銀行との交渉を始めることが、成功の鍵です。

リスケを成功させるためには、以下のプロセスを踏むことが大切です。

経営改善計画の作成
リスケ交渉の際、銀行は実現可能な経営改善計画の提出を求めます。この計画書は、現状の経営課題を明確にし、改善のための具体的な行動計画や財務計画を含む必要があります。数値の裏付けがあり、現実的なものであることが重要です。
返済計画の見直し
5か年の損益計画や資金繰り表を基に、実際に返済可能な範囲で計画を立て、銀行に提出します。この計画が銀行の求める基準に達していない場合、再提出や追加資料を求められることが多いため、事前にしっかりと準備をしておきましょう。

銀行とのリスケ交渉を円滑に進めるためには、以下のポイントを押さえることが重要です。

経営改善計画を自主的に作成する
自社でしっかりと経営改善計画を作成できる企業は、銀行から高い信頼を得ることができます。計画には、数値的な根拠とともに、将来のビジョンや具体的な行動計画を明記しましょう。
数字に基づいた説明を行う
銀行は計画書に記載された数値に基づいて返済の見通しを判断します。具体的な数値根拠を示し、将来的な成長見込みを明確にすることで、銀行との信頼関係を築きやすくなります。